1型糖尿病 50代女性 障害厚生年金3級
概要
令和3年初春より尿漏れの症状があり病院受診することにした。
初診時の尿検査では異常なしだったが、2回目・3回目の尿検査で尿糖あり。
血液検査でA1c 7%超と尿検査で尿定性糖が500で検出されたため、専門病院に紹介となった。
紹介先の病院の検査で抗GAD抗体2000U/ml と高値にて緩徐進行1型糖尿病と診断された。
インスリン治療導入とリブレ装着スタート。
現在低血糖は1週間に2・3回程度おきており、70台で自覚症状がある。
足に力が入らない、頭がボーっとする、血の気が引く。
ラムネやキャラメルを常備しており、低血糖になれば補食している。
低血糖が怖くて外での運動が思い切りできない、肉体労働や庭仕事等が出来ない、ウォーキングも家の周りを歩く事しか出来ない等不便さを感じている。
高血糖は食事の内容が影響し、脂質が多いと後から血糖値が上がってくる。
血糖値の上昇幅は自分では予想出来ないためインスリンの量の微調整が難しい。
令和7年4月に障害厚生年金の請求を行う。
結果、障害厚生年金3級(事後重症請求)が認められた。担当者コメント
本請求は事後重症で請求を行い、受給権が認められました。
事後重症請求は、受給権が認められた場合、請求月の翌月分から障害年金の支給を受ける事が出来ます。
注意点は【請求月の翌月分】から支給が行われるという事。
請求人は、令和5年11月時点において血清Cペプチドの値が0.09である事を確認しています。
認定基準上、血清Cペプチド0.3ng/mL未満は3級相当の障害状態として規定。
そうすると令和5年11月時点において血清Cペプチドの要件を既に満たしている事になります。
では事後重症請求を行えば令和5年11月時点まで遡って障害年金の支給を受けられるのか?
と疑問に思われる方もいる事でしょう。
結論→できません。
障害年金は請求できる時期が決まっており、
【障害認定日時点】
【現時点】
の2つの時点でしか請求出来ないからです。したがって、本請求の場合も令和5年11月時点に遡って支給を受ける事は出来ません。
事後重症請求の場合は、あくまでも現時点のお身体のご状態のみで審査される、という事にご注意いただければと思います。